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西表島の星野リゾートが撤退したという話を見かけて、今も泊まれるのか分からなくなっている方へ先に結論をお伝えすると、星野リゾートは2016年3月末でいったん西表島から離れ、2019年3月に戻ってきています。
つまり撤退は作り話ではなく実際に起きた出来事なのですが、その中身は経営破綻でも閉館でもなく、建物の持ち主との運営委託契約が満了したことによる一度きりの離脱でした。
話をややこしくしているのは、この施設の名前がニラカナイからリゾナーレ、またニラカナイ、そして西表島ホテルへと入れ替わってきたことで、どの時点の話なのかが混ざったまま撤退という言葉だけが残っている点です。
この記事では、撤退と呼ばれた出来事の正体から、噂が今も消えない理由、トマム売却との関係、そして現在の運営体制までを順番に整理していきます。
記事のポイント
①:撤退は2016年3月の委託終了
②:2019年3月に星野リゾートが復帰
③:前身はホテルニラカナイ西表島
④:現在は139室で営業を継続中
西表島星野リゾートの撤退の真相|2016年の委託終了
プレミアムホテルの世界線
ここでは、撤退と呼ばれた出来事が実際には何だったのかを、施設の名前と運営会社が入れ替わってきた順番に沿ってほどいていきます。
- 撤退の噂が広まった背景とは
- 一度は撤退していたという事実
- なぜ今も撤退が噂されるのか
- 西表島星野リゾートの前身とは
- トマム売却と西表島の関係
撤退の噂が広まった背景とは
西表島の星野リゾートが撤退したという話は、SNSや掲示板の思いつきから生まれたものではありません。
この噂の芯には、実際に星野リゾートの看板が西表島から消えた時期があったという事実があります。
2016年3月31日をもって、星野リゾートは西表島のホテル運営から手を引いています。
翌4月1日からは、建物を所有するユニマットプレシャスが自ら運営するホテル ニラカナイ 西表島へ切り替わりました。
この切り替えは前年の2015年7月24日に発表されており、当時の旅行業界メディアでも報じられています。
つまり星野リゾートが西表島からいなくなったという話は、少なくとも一度は本当に起きた出来事だったわけです。
ところが、その後に星野リゾートが戻ってきたところまでは同じ勢いで広まりませんでした。
撤退の話だけが検索結果やまとめ記事に残り、復帰の話が追いつかないまま何年も経ってしまったのです。
ネット上の情報は、いったん書かれた時点で止まってしまうことがよくあります。
2016年前後に書かれた記事がそのまま残り続けていれば、読んだ人は今も撤退したままだと受け取ってしまいますよね。
同じ形の出来事が、すぐ隣の小浜島でも起きています。
小浜島の施設も同じ時期に星野リゾートの運営から離れ、のちに星野リゾートの体制へ戻ってきました。
八重山の2つの島で似た経過が続いたため、片方の噂がもう片方へ飛び火しやすい状況ができあがっています。
小浜島側の経緯は、小浜島で同じ噂が流れた経緯をまとめた記事のほうが詳しいですよ。
加えて、この施設は名前そのものが何度も入れ替わってきました。
ニラカナイ、リゾナーレ、西表島ホテルと呼び名が変わるたびに、別の宿に変わったと受け取った人もいたはずです。
名前が変わることと、運営会社が変わることは、必ずしも同じタイミングで起きるわけではありません。
ここからは、西表島で実際に何が起きていたのかを順番に見ていきます。
一度は撤退していたという事実
結論から言うと、星野リゾートが西表島から撤退したという話は事実として起きています。
ただし、その理由として語られがちな経営破綻や事故とは中身がまったく違います。
星野リゾートは2011年10月1日にこの施設の運営を受託し、2016年3月31日の契約満了をもって運営から離れました。
看板が掲げられていたのは、およそ4年半ということになります。
下記の表は、撤退と呼ばれた出来事について確認できる事実をまとめたものです。
| 確認項目 | 確認できた内容 |
|---|---|
| 運営受託の開始 | 2011年10月1日から星野リゾートが受託 |
| 終了の発表 | 2015年7月24日に委託契約の終了を発表 |
| 運営の終了日 | 2016年3月31日 |
| 終了後の運営会社 | 所有者のユニマットプレシャス(直営) |
| 公表された理由 | 運営委託契約の満了 |
| 経営難・事故の発表 | 該当する発表や報道は確認できず |
ホテルの世界では、建物を持つ会社と運営する会社が別なのはごく当たり前のことです。
受託契約には期間が決められているのが普通で、更新されなければ看板は入れ替わります。
利用する側から見れば撤退そのものに映りますが、実態は契約の期限が来ただけというケースは珍しくありません。
この離脱が一度きりで終わったところが、西表島の話のいちばん大事な部分です。
2019年3月29日、星野リゾート・リート投資法人がこのホテルを取得しました。
同じ日から経営と運営の体制が星野リゾートグループへ移り、名称も星野リゾート 西表島ホテルへ変わっています。
そして2019年10月1日、大きく手を入れたうえでリブランドオープンしました。
受託という立場から所有をともなう立場へ変わったわけで、以前より腰を据えた関わり方になっています。
星野リゾートが西表島から出ていったきり戻っていない、という理解は事実と合いません。
なぜ今も撤退が噂されるのか
では、復帰から何年も経った現在まで、なぜ撤退の話が残り続けているのでしょうか。
理由は一つではなく、いくつかの要素が重なっています。
一つ目は、施設の呼び名が短い期間に何度も入れ替わったことです。
ニラカナイ、リゾナーレ、またニラカナイ、そして西表島ホテルという流れを追いかけられた人は多くありません。
二つ目は、2016年に実際に星野リゾートの名前が消えたという出来事そのものが強い印象を残した点です。
噂の出発点が事実だったからこそ、否定しきれずに残ってしまったという構図ですね。
三つ目は、北海道のトマムが売却されたという報道との結びつきです。
星野リゾートという名前で検索すると売却の話が目に入りやすく、他の施設も同じだろうという連想が働きます。
四つ目は、このホテルが打ち出している環境重視の運営方針です。
使い捨てアメニティを置かない、客室清掃の回数を絞るといった方針が、費用を削っているように見えることがあります。
そこから経営が苦しいのではという読みが生まれ、撤退の話へつながっていきました。
五つ目は、離島という立地そのものが持つ不安定さの印象です。
台風の影響を受けやすく、船が止まれば客足も止まるという土地柄は、経営が危ういという想像を呼びやすいところがあります。
ただし、経営難を理由とする公式発表や報道はどこにも確認できません。
公式の発表がないことを、隠しているとか、都合が悪いからだと読み替えるのは早すぎる判断です。
確認できるのは、委託契約が終わったという事実と、その3年後に星野リゾートが所有をともなう形で戻ってきたという事実だけですよ。
西表島星野リゾートの前身とは
現在の西表島ホテルは、最初から星野リゾートの施設として建てられたわけではありません。
この建物の始まりは2004年4月1日で、ユニマット系の会社が西表サンクチュアリーリゾート ニラカナイとして開いたのが最初でした。
そこから星野リゾートの受託、名称変更、受託終了、そして取得を経て現在に至ります。
以下の表で、名前と運営がどう入れ替わってきたのかを整理してみます。
| 時期 | 施設の名称 | 運営の立場 |
|---|---|---|
| 2004年4月1日 | 西表サンクチュアリーリゾート ニラカナイ | ユニマット系が開業 |
| 2011年10月1日 | 同上 | 星野リゾートが運営受託 |
| 2012年4月1日 | 星野リゾート ニラカナイ西表島 | 星野リゾートが受託運営 |
| 2014年11月1日 | 星野リゾート リゾナーレ西表島 | 星野リゾートが受託運営 |
| 2016年4月1日 | ホテル ニラカナイ 西表島 | ユニマットプレシャスの直営 |
| 2019年10月1日 | 星野リゾート 西表島ホテル | 星野リゾートグループ |
こうして並べると、前身はホテルニラカナイ西表島という説明だけでは足りないことが見えてきます。
ニラカナイという名前は、星野リゾートの受託前にも受託後にも使われていました。
同じ名前が違う運営会社のもとで二度登場しているため、時期を押さえないと話がすれ違います。
ちなみにニラカナイは、海の向こうにある理想郷を指す沖縄の言葉から取られたものです。
島の自然を前面に出す宿として、開業当初からその姿勢は変わっていません。
星野リゾートの体制に移ってからも、自然を軸にした滞在という考え方はそのまま引き継がれています。
そのうえでホテルとしての中身が作り替えられ、より幅広い層に向く施設へ変わってきました。
トマム売却と西表島の関係
撤退の噂を後押しした材料として、北海道のトマムが売却されたという報道があります。
星野リゾートが施設を手放したという話が広まると、他の施設も同じ道をたどるのではという見方が出てくるわけです。
ただ、トマムの話を西表島に当てはめる前に、売却の中身を正確に押さえておく必要があります。
まず押さえておきたいのは、トマムは所有者が変わっただけで、運営は星野リゾートが続けているという点です。
下記の表は、トマムの所有者がどう移ってきたかをまとめたものです。
| 時期 | 所有者の動き | 運営 |
|---|---|---|
| 2004年 | 星野リゾートが再生に着手 | 星野リゾート |
| 2015年 | 上海豫園旅游商城が全株式を183億円で取得 | 星野リゾートが継続 |
| 2024年6月28日 | 合同会社YCH16へ約408億円で売却 | 星野リゾートが継続 |
2015年に株式を取得したのは、中国の復星集団の傘下にある上海豫園旅游商城です。
そこから9年を経た2024年6月28日、今度は不動産投資を手がける合同会社YCH16へ売却されました。
取得時の183億円に対して売却額は約408億円で、資産としての評価はむしろ上がっています。
星野リゾートは所有者の交代を受けて、これまでどおりトマムの運営を続けると公表しました。
つまりトマムの売却は、星野リゾートが現場から手を引いた話ではありません。
この点は、西表島で起きたことと性格がまったく違います。
西表島で起きたのは所有者の交代ではなく、運営を任される契約が終わったという出来事でした。
さらに言えば、現在の西表島ホテルは星野リゾート・リート投資法人が保有しています。
星野リゾートグループの側に建物があるという状態で、外部の所有者との契約更新に左右される立場ではなくなりました。
2016年に起きたような形での離脱が、同じ理由でもう一度起きるとは考えにくい構図になっています。
売却という言葉だけを拾って、閉館や撤退と同じ意味に受け取ってしまうと、実態から遠ざかってしまいますよ。
西表島星野リゾートの撤退後の現在と最新情報

プレミアムホテルの世界線
ここからは、撤退が誤解されやすい理由をほどいたうえで、復帰した現在のホテルがどう動いているのかを見ていきます。
- 撤退の理由と誤解される要因
- 現在の運営体制と今後の展開
- 口コミが撤退説に見えた理由
- 環境保護の取り組みと経営戦略
- 西表島の観光管理と今後の影響
撤退の理由と誤解される要因
撤退という言葉には、事業に失敗して引き上げるという響きがあります。
そのため2016年の出来事も、経営が行き詰まった結果だと受け取られやすいところがあります。
ところが、公表されている理由は運営委託契約の満了という一点だけです。
所有者側からも運営側からも、経営難や事故を理由とする説明は出ていません。
ここで整理しておきたいのが、ホテルにおける所有と運営の関係です。
建物を持つ会社と、日々の運営を担う会社は、別々であることが珍しくありません。
運営を任せる契約には期間が設けられていて、更新されなければそこで役割が終わります。
所有者が自分たちで運営したいと考えれば、契約を更新しないという判断もごく普通に起こります。
実際、2016年4月からはユニマットプレシャス自身がこのホテルを運営しています。
事業をたたんだのではなく、運営の担い手が入れ替わっただけということですね。
もう一つ誤解を招きやすいのが、その後の動きが静かだった点です。
星野リゾートが戻ってきた2019年は、大きな発表が続いた年でもありました。
星野リゾート・リート投資法人はこのホテルを36億5千万円で取得しており、世界自然遺産の登録を見据えた投資だと報じられています。
撤退した施設を再び買い取るという動きは、手を引きたい相手に対して起こることではありません。
この一連の流れを知っていると、撤退という言葉の意味がずいぶん変わって見えてくるはずです。
噂の真偽を判断するときは、誰が何をやめたのかまで見ておくと間違えにくくなりますよ。
もう一点、誤解が長引いた背景には情報の出方そのものもあります。
委託契約の終了は業界向けの発表が中心で、一般の旅行者が目にする形では大きく扱われませんでした。
反対に、看板が消えたという結果だけは予約サイトや現地の案内からすぐ伝わります。
原因が伝わらず結果だけが広まると、足りない部分は想像で埋められてしまうものです。
現在の運営体制と今後の展開
現在のこのホテルは、星野リゾート 西表島ホテルという名前で営業を続けています。
予約サイトや公式の案内では、西表島ホテル by 星野リゾートという表記も使われています。
公式サイトの案内によると、客室数は139室で、島内では最大規模の宿にあたります。
所在地は沖縄県八重山郡竹富町上原2-2で、島の北側に位置しています。
チェックインは15時、チェックアウトは11時という設定です。
上原港からの送迎は無料で、予約なしで利用できます。
駐車場は30台分が無料で用意されており、こちらも予約は不要です。
館内にはレストランのほか、屋外プールやスパ、コインランドリーがそろっています。
長めの滞在を想定した作りになっているのが、この宿の特徴の一つです。
なお客室数については、138室や140室という数字を見かけることがあります。
140室は2019年のリブランド時に発表された数字で、138室は後年の資料に見られるものです。
予約時に確認するなら、現行の公式案内にある139室を基準にしておくのが確実です。
今後の展開としては、島の自然を軸にした体験の充実が中心になると見られます。
ガイドと組んだネイチャーツアーや、イリオモテヤマネコを題材にした学びの機会は、すでに定着した取り組みです。
一方で、撤退や閉館に関する新しい発表は出ていません。
料金や休館の予定は時期によって動くため、日程が決まったら公式サイトで実際の金額と空室を見ておくと安心ですよ。
アクセスの面では、石垣島からのフェリーで上原港へ渡るのが基本の形です。
天候によって上原港行きの便が欠航することがあり、その場合は大原港へ回ることになります。
欠航時の移動もホテル側の送迎で対応される仕組みが整えられています。
こうした離島特有の事情を抱えながら、営業そのものは滞りなく続いている状況です。
運営会社の交代や譲渡に関する新しい発表も、現時点では出ていません。
口コミが撤退説に見えた理由
撤退の噂を語るうえで外せないのが、宿泊した人の書き込みです。
評価の中に、サービスが簡素だという指摘がたびたび登場するからです。
まず全体の評価を見ておくと、楽天トラベルでは161件の投稿に対して総合4.62という高い水準でした。
低く沈んでいる宿ではない、というのが数字から読み取れる前提です。
そのうえで、指摘が集まりやすいのは決まった項目に偏っています。
使い捨てアメニティが置かれていない点、客室の清掃が毎日ではない点、ペットボトルの飲み物が売られていない点です。
これらはいずれも、このホテルが公表している環境方針にそって行われているものです。
費用を削るために減らしたのではなく、最初から減らすと決めて運営されています。
ただ、事前に方針を知らずに泊まると、単にサービスが足りない宿だと感じてしまうこともありますよね。
その感想が積み重なり、経営が苦しいのではという読みにつながっていきました。
もう一つ見落とされやすいのが、書き込みが投稿された時期の違いです。
2016年から2019年にかけての滞在は、星野リゾートではない運営会社のもとで過ごしたものになります。
その期間の感想と、現在の体制での感想が同じ画面に並んでいるわけです。
運営が違う時期の評価を根拠に現在を語ると、話がずれてしまいますよね。
建物についても、大規模な改装をはさんで前と後では状態が変わっています。
設備が古いという指摘の多くは、改装前の滞在を指していることがあります。
そこへ2016年に実際に運営会社が替わったという事実が重なると、話は一気に撤退へ寄っていきます。
口コミは滞在の質を知る手がかりにはなりますが、経営状態を判断する材料にはなりません。
食事やアクティビティ、アメニティの中身といった滞在そのものの評判は、西表島ホテルでの過ごし方をまとめた記事で詳しく扱っています。
ここでは、口コミの内容が撤退の証拠にはならないという点を押さえておけば十分です。
環境保護の取り組みと経営戦略
このホテルが掲げているのは、日本で初めてのエコツーリズムリゾートを目指すという方針です。
言葉だけの目標ではなく、館内の仕組みそのものが作り替えられています。
大きく動いたのは2021年で、客室でのペットボトル入りの水の提供をやめ、ショップと自動販売機でのペットボトル飲料の販売も取りやめました。
代わりに館内へ無料のウォーターサーバーが置かれ、自分のボトルに水を汲む形に切り替わっています。
ボトルを持っていない人には、貸し出しも用意されています。
使い捨てのアメニティも取りやめになり、宿泊者に持参をお願いする形になりました。
ソープ類については、排水の負荷が小さく肌にもやさしい製品を化粧品ブランドと共同で開発しています。
実際の数字を見ると、宿泊者のおよそ7割がマイボトルやアメニティを持参しているそうです。
その結果として、ペットボトルは14万本、アメニティは約4万人分が削減されたと公表されています。
客室の清掃も、一般的なホテルとは違う組み立てになっています。
連泊する場合の通常清掃は4日ごとで、2泊から3泊の滞在ではタオル交換とゴミの回収だけが行われます。
水や洗剤の使用量を抑えるための仕組みで、快適さを落とすことが目的ではありません。
この方針は事前に案内されているため、知って選べば不満になりにくい部分でもあります。
タオルやゴミの対応は毎日行われるので、滞在に支障が出るわけではありません。
削るところと残すところを線引きしたうえで組み立てられているのが分かります。
取り組みは館内にとどまらず、島の自然そのものにも向けられています。
ウミガメが産卵して孵化する時期には、明かりが浜へ漏れないよう客室のカーテンを留めてもらう案内が出されます。
地元のパイン農家と組んだ堆肥づくりのように、島の産業と結びついた試みも進められています。
イリオモテヤマネコを題材にした学びの機会も、専門のスタッフと組んで続けられています。
こうした姿勢は、短期の利益を追う経営とは向きが違います。
世界自然遺産の島で長く営業を続けるための投資だと考えると、撤退の準備という見方とはかみ合いません。
手を引くつもりの施設に、仕組みを作り替えるだけの手間と費用はかけないはずです。
ペットボトルをやめれば、その分の売上も館内から消えることになります。
目先の収入を手放してでも続けている点に、この宿の立ち位置がよく表れていますよ。
西表島の観光管理と今後の影響
西表島の観光は、ここ数年で仕組みそのものが大きく変わりました。
きっかけは、2021年7月26日に奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島として世界自然遺産に登録されたことです。
島の9割が亜熱帯の原生林に覆われ、日本のマングローブ林の4分の1がここにあります。
イリオモテヤマネコをはじめとする希少な生きものが暮らす場所として、価値が認められました。
注目が集まる一方で、人が押し寄せれば自然が傷むという問題も見えてきます。
そこで竹富町は、エコツーリズム推進法にもとづく全体構想をまとめました。
2025年3月1日から、島の5つのフィールドで1日あたりの立入人数に上限が設けられています。
下記の表は、対象となるフィールドと上限人数をまとめたものです。
| フィールド | 1日あたりの上限 | 主な楽しみ方 |
|---|---|---|
| ヒナイ川 | 200人 | ピナイサーラの滝のカヌーとトレッキング |
| 西田川 | 100人 | サンガラの滝への沢歩き |
| 浦内川源流域 | 50人 | 源流部の縦走とトレッキング |
| 古見岳 | 30人 | 山頂を目指す登山 |
| テドウ山 | 30人 | 原生林を抜ける登山 |
立ち入るには事前の承認申請が必要で、希望日の6か月前から受け付けられます。
手数料は1人あたり500円で、ガイドを同行せず講習を受けて入る場合は1,000円です。
行きたい場所へいつでも自由に入れるという時代ではなくなった、ということですね。
この変化は、島の宿にとって小さくない意味を持ちます。
認定を受けたガイドと組み、申請の手続きまで含めて案内できる宿の存在感が増すからです。
星野リゾートが島のナチュラリストガイドと協働している体制は、この仕組みと相性が良い形になっています。
入域が管理されれば、受け入れられる人数には自然と天井ができます。
数を追うのではなく、滞在の中身で価値を出す方向へ舵を切る必要があるわけです。
環境への配慮を前に出した運営は、この流れの中ではむしろ理にかなった選び方になります。
地元の側から見ても、大きな宿が営業を続けることは雇用や取引先の安定につながります。
撤退の噂が繰り返し話題になるのは、それだけ島にとって存在の大きい施設だからでもありますよね。
現時点で営業の終了や運営の交代に関する発表は出ておらず、島の観光管理の仕組みと並んで動いている状況です。
島の人口はおよそ2,400人で、周囲は130キロほどしかありません。
その規模の島に大きな宿があることの意味は、数字で見るとより分かりやすくなります。
受け入れの上限が決まった以上、島全体で滞在の質を上げていく流れは今後も続きそうです。
訪れる側も、行きたい場所の申請が必要かどうかを旅程を組む段階で押さえておくと動きやすくなります。
総括:西表島星野リゾートの撤退の事実と現在
- 西表島の星野リゾートの撤退は実際に起きた出来事である
- 撤退の中身は運営委託契約の満了による一度きりの離脱
- 星野リゾートの受託開始は2011年10月1日だった
- 委託終了の発表は2015年7月24日に行われた
- 運営が終わったのは2016年3月31日である
- 翌日からユニマットプレシャスの直営に切り替わった
- 経営難や事故を示す公式発表や報道は確認できない
- 2019年3月29日に星野リゾート・リートが取得した
- 取得額は36億5千万円と報じられている
- 2019年10月1日に西表島ホテルとして再開業した
- 前身は西表サンクチュアリーリゾート ニラカナイである
- トマムは所有者が替わっても星野リゾートが運営を継続している
- 現在の客室数は公式案内で139室とされている
- アメニティ削減は公表された環境方針にもとづく
- 西表島は2021年7月26日に世界自然遺産へ登録された
- 2025年3月1日から5フィールドで入域制限が始まった

